法令・条例無視の小樽市役所。「進むも地獄退くも地獄」。

20160927昨日開かれた予算特別委員会最終日ですが、高島漁港内での観光船事業施設設置に係る質疑で、各議員の質問への答弁で法令も条例も都合の良い解釈を展開され、法令順守すべきの自治体が崩壊していることが露呈しました。

まず、小樽市は、この高島漁港について、港湾法の規定に基づいて、「小樽港の臨港地区内の分区における構築物の規制に関する条例(以下「分区条例」)で漁港区として指定しています。この条例で、係船くいや浮桟橋などの係留施設を規制しています。こちら(分区条例用途規制一覧表をご覧ください)

にも関わらず、市は、当該観光船事業者に対し、「事業者に対し、再三、Uフックの撤去と係船環の設置をしている」(9月14日市長答弁)。がしかし、そもそも護岸に係留施設を設置することを規制していますので、この市の指導がおかしいと思います。昨日の委員会で指摘したところ、「市は設置しないので事業者に設置するように指導している」との認識が示されました。規制の対象が「市」だということですが、そもそも条例の解釈を取り違えています。

そして、現在は取り消しとなっていますが、もともと浮桟橋の設置についても申請があり、市がその設置について許可しています。これも分区条例で規制されているものとなっています。市の許認可は誤りであったということが分かります。

次に、市は、9月21日の私の「護岸は、背後用地を守る施設なので、船舶は係留出来ないのではないか」との質問に対し、「運河も護岸だが、船舶を係留させているため問題ない」と答弁しました。しかし、これに対し、港湾室が、「小樽運河は、海側は護岸で、山側には護岸のほかに物揚場がありますが、この答弁では、説明が不足しており、運河が全て護岸であるような誤解を与えかねない」として、昨日、「護岸は係留施設ではありませんが、船舶の長さや喫水などと、護岸の延長や全面の水深など、一定の要件を満たせば、管理者の判断で使用が可能となるものです」と訂正されました。

これによって、どう聞いたとしても、「護岸」と「物揚場」と分離していることが明らかになっています。北海道開発局では、「岸壁とは、貨物などを陸に揚げたり、船舶が係留することができる施設のことです。それに対して護岸は、背後用地を守るための施設であり、船舶は係留できません」と示していますし、市港湾室も、答弁訂正にあたって「護岸は係留施設ではありません」と述べています。

この上で、小樽市港湾施設管理使用条例の中で、「物揚場護岸又は運河護岸を使用することができる船舶は」と二つの護岸について定義しており、そもそも「護岸」については触れられていません。これを質したところ、「物揚場護岸」の中に「護岸」も含まれているという独自の解釈を解き放ち、そして、条例制定時の推測だと根拠もなく、都合の良いように屁理屈を展開されました。

また、さらに、小樽市においては、港湾計画というのを定め、港湾施設の整備を進めてこられましたが、この計画の中では、高島漁港は、水産ゾーンと位置づけています。現在、改定作業中である中で小樽港将来ビジョンを挙げていますが、ここでも水産ゾーンとしています。(小樽港将来ビジョン

この認識に立って、今回の許認可は適正なのかと質問したところ「適切ではない」と断言されました。

法令に基づく市の条例や計画は一体どこへ行ってしまうのでしょうか。時代の潮流で変えなければならないこともありますが、それであれば、ルールに基づいて変更をしてから進めるべきだと港湾室に訴えました。市民が暮らしやすくするための自治体のルールを定め、それに基づいて行政サービスを展開する市役所が、ルールなどなんのそのでは、市民にルールを守りなさいと言うことは言えなくなってしまいますよね。

今回の問題は、その違法な状態のまま市が独自解釈で許可したことが問題であります。市が許可してしまったものだから観光船事業者も施設を整備しています。昨日の現地視察の際にも「市が許可したから金をかけて整備した」と仰っていました。漁業者は、「漁業権があるのに何の調整もなく市長が許可した。漁が出来ない」と悲痛な訴えをされています。

https://youtu.be/Jg0E-eAvLcc

このような状態の中で、市は、許可を取り消すと事業者から損害賠償請求される恐れがあり、このまま無理矢理進めると漁業者から漁業権の侵害だとしてこちらも損害賠償請求されるかもしれません。進むも地獄退くも地獄です。ただし、許可は市長がしており、市長が判断すればどちらでも可能であります。ただし、現時点で漁業者さんが本当に困っている様子がうかがえますので、小樽の水産資源を維持し発展向上させるため、早くに住民たちとも対話を望みますし、その点も委員会で強く要望しました。

オール小樽のことを考えれば、しっかり調整しルールに基づいて進められれば、漁業者にとっても、観光振興をと考える事業者にもより良い環境づくりが出来ていたのでしょうが、許認可ばかり急ぎすぎた結果がこの始末です。昨日の委員会で、「こういうことをするから便宜供与だと言われてしまう」としっかり主張をさせて頂きましたが、市長の耳には届かなかったようです。

本日は、各常任委員会が開かれますが、経済常任委員会ではこの問題がさらに審議されることとなりそうです。私は、総務常任委員会なので、教育・市役所組織機構・公共施設管理などについて質問をしたいと思っています。

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Author: 安斎哲也

好きな言葉:為せば成る為さねば成らぬ何事も成らぬは人の為さぬなりけり

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