陳情「中村善策美術館(仮称)の設立方」の不採択の態度について。

昨年の平成29年第4回定例会に続き本年第1回定例会において、市民の方より「中村善策美術館(仮称)の設立」を求める陳情が提出され、いずれも不採択の態度としました。この態度について、市民の方より理由について回答を求める書面を本日頂きました。

陳情は、小樽市立美術館内にある中村善策記念ホールでは、所蔵する全ての作品を展示出来ないので、一堂に鑑賞出来るよう独立した美術館を設置して欲しいとの内容です。以下、陳情書です。

昨年の第4回定例会において所管となった総務常任委員会でこの陳情について議論がなされた結果、自民・公明・民進と私の賛成多数で不採択となりました。私においては、この陳情についての態度を示したものの、本日の文書でご指摘のあった通り理由を明確に示しておりませんでしたので、ご本人にも書面を郵送致しますが、この場においても示したいと思います。

陳情趣旨の中で、「中村善策は小樽を代表する画家」と触れられており、これは、私も同様に、文部大臣賞や芸術学院賞を受賞し、全国の美術館に作品が買い上げられたことを踏まえ、まさに日本を代表する小樽出身の風景画家であるとの認識です。

市議会総務常任委員会の中で、小樽市(森井秀明市長)の見解としては、老朽化を解決した新たな環境が作られたならば作品を一堂に展示することは可能ですが、建設費用、学芸員の配置、人件費、維持管理費に多大な経費を要することから現状は難しいとのことでした。

また、私としては、今ある公共施設を総合的に再編・管理をしなければならない中で、新設の美術館を設立することは厳しいものと考えです。既存の施設を活用してという考えのもと、市議会の議論の中では閉校後の学校施設での展示が提案されましたが、「絵の価値に合わせた展示所蔵場所にするには適さない状態」との市の答弁がありました。

これらのことからも当該陳情趣旨には賛同出来るものでありますが、市の財政状況や今後の公共施設の再編・管理を進めるにあたっては新たな美術館の設立は難しいものと判断しました。あくまでも全否定するものではありませんが、どちらかの判断をせざるを得ず不採択の態度としたのが理由であります。市長公約の市営住宅やプール建設、老健施設においても先送り・断念しているということから公共施設を取り巻く厳しい状況も踏まえ、この陳情に賛同される方にはご理解頂けたらと思います。

ただ、陳情にあった一堂に展示すると言った点ですが、中村善策の作品においては、所蔵作品全てを展示することは「作品の損傷を早める」という学芸員の知見からも、年3回展示替えをしながら展示するとともに、他市町村の施設にも貸し出しされており、一堂に展示は難しいものの作品は様々な手法によってファンの方々にご鑑賞頂けている現状があることもご理解下さい。

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Author: 安斎哲也

好きな言葉:為せば成る為さねば成らぬ何事も成らぬは人の為さぬなりけり

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