一ヶ月後には市長選挙です。嘘含みの演説で印象操作は止め政策論争を。

一ヶ月後の日曜日の8月19日は小樽市長選挙の告示。約6000万円をかけて行われますが、森井秀明市長が辞職を表明以降、市内各地、議員宅前・周辺で早朝から拡声器を使った街頭演説をしています。また会合などにも出席しています。市民の方よりその内容について本当なの?とご連絡頂きましたが、嘘含みの印象操作が多々あり市民の皆様にはしっかり事実を見聞き判断をしてもらいたいと思います。

嘘を含んだ演説を市内各地で展開することは、現職市長(7月25日まで)にしてはさすがに問題でありますし、事実を捻じ曲げた議会批判を繰り返し印象操作をするのは大変に遺憾に思いますので、まずその会合での演説内容についてはこの場で訂正をさせて頂きます。

まず、森井氏は辞職し再選挙に挑むことにした経緯について、開口一番に「議会がひどいんですよ」と述べた上で、先日の第2回定例会における副市長選任案件について「理由なく反対、否決」と述べました。人事案なので否決ではなく不同意なのですが、この態度について全会派しっかり討論を行い理由を述べています。なので「理由なく反対」というのは、森井氏がその討論の内容を理解していないのか、議会は理由せずに反対だけしているという印象を作りたいのかの二択になろうかと思います。

ちなみに、討論を行った会派の中で、自民党の横田議員は、副市長選任について全然決まらないとつい先日まで言っていたのに、突然前総務部長を選任すると議案を提出したが、他自治体では全国から公募し民間の優秀な人材を登用するなどいろいろな工夫をしているなどと明確に他都市の事例を踏まえ、森井氏の人選の浅はかさを否定して理由を述べました。

次に、前副市長に関しても、副市長の辞職理由について「(議会が)私に加担しているのでクビにした」と述べていました。が、我々、市長・副市長の2トップによる中央バスとのふれあいパスはじめとする地域交通の会談による不手際・交渉破断についての執行について問題視したのであります。また議会が副市長をクビには出来ません。事実は、副市長が市長に辞表を出し、それを森井氏が留めることが出来なかったであります。

またこの流れの中で「一番ショックなのは昨年12月の議会で、議員自ら給与を増額された。しかも皆さんに知られないように」と述べたようですが、これはまさに事実無根です。

実際は、人事院勧告に基づいて、過去数年にわたって据え置きしていた”期末手当”を0.3か月分の引き上げたということであります。自公民の3会派が提出し可決となりましたが、金額で言うと、年間で15万8,760円の増であります。これが、市長派議員も同様の論調を議会でしましたが、給与を増額した言うと、そのことイコール毎月増額しているという風に印象操作されてしまうものと思います。

また、「しかも皆さんに知られないように」と述べていますが、この増額についてはしっかり議会において条例案が提出され、討論も行われ、議会報にも載せていますので、知られないようにというのは大嘘ですね。

なお、これに反対したのは、共産・中村(岩)・石田の1会派と2議員ですが、反対したとしても過半数で可決されればその期末手当の増額分が反対した議員にも入りますので、市長派議員がそのことを真っ向から否定するならば、ぜひとも懐に入れず、寄附に当たらないように法務局へ供託されるべきと思います。

私については、今任期中はずっと据え置きすべきの主張をしており、今回も賛成出来ないという立場でした。しかし、過半数を超える提出であることから反対しても増額となってしまうので、卑怯と言われるかもしれませんが棄権の態度を取りました。これについては過去にもブログをアップしていますのでご一読頂けたら幸いです⇒こちら

次に、これらの事柄を述べたあとに、森井氏は「こんな状況の中でも政策は形になっている」と自信満々に語りました。そんなに議会がひどくて反対ばかりなら、議案全てが否決となり、政策が形になるなんてことは絶対ありません。

むしろ議会は9割賛成しているのが事実であります。

議会では、森井氏の市長としての姿勢や行動、対議会・対市役所(人事問題)について問題を提起し指摘していますが、先ほども書きましたが、市のため市民のためになる議案や予算については可決しているのが実際です。この間の森井氏の虚偽答弁やあやふやな答弁などにおいてヤジがありましたが、そういう答弁はじめ、自分に対して不都合な質問は答弁をしないということをするからヤジが飛び議事進行によって答弁精査があったのであって、誠実に答えていれば何のことはない話です。

話を戻しますが、その政策の部分ですが、森井氏は、まず、小学生までの医療費無料化や第3子以降の保育料無料化を上げた上に教育予算について触れ、「小樽市は北海道で一番お金をかけていなかったが(私が)充実させた」と述べたそうです。

これらについてですが、小学生までの医療費無料化については、無料化ではなく1割負担までの助成拡大、第3子以降の保育料無料化については、そもそも第3子以降無料という制度があった上に、北海道が新たに導入した補助制度によって3歳になるまでの第2子の保育料を無料化(所得制限あり)出来たのが事実ですので、森井氏はかなり拡大解釈しているようです。必要な制度なので、これは実現すべきと思いますし、これまでも国によって制度化すべきという主張を全国市長会などでもされてきています。

そして教育予算に関わってですが、実はこれは、確かに小樽市の教育予算は少ないと指摘されてきていますし、私もまだまだ多くすべきと考えているところです。しかし、森井氏の「お金をかけていなかったが充実させた」とは少し事実と違います。

国の三位一体の改革による地方交付税の16億円減がなされて以降、教育予算を削減しながら財政再建を進めたのは事実としてあります。しかし、この財政再建計画を推し進めてきた後、少しずつ明るい兆しが見え始めた中の教育費については、平成20年度決算では17億8,000万円、平成21年度決算では19億円、平成22年度決算では24億9,100万円と少しずつ増えました。

さらに、中松前市長就任後は平成23年度決算では31億円、平成25年度決算になると40億円にも上りました。これらは小中学校の再編によって校舎の耐震化や新築なども重なったこともあります。中松市政時による最後の予算編成における平成27年度決算では35憶2,900万円となりました。

その後の森井市政では平成28年度決算では33億5,100万円と2億円減りました。

また、ここまでは数値がありますので決算ベースでお示ししましたが、この後はまだ確定しておらず予算ベースとなります。平成29年度予算では33億8,900万円、平成30年度予算では20億円となり、10億円減少しております。決算と予算の数値の羅列になりましたが、森井氏の言う「お金をかけていなかったが充実させた」はこの数字において事実と異なることが分かりますよね。

ただし、森井氏はその教育予算の関係で自身の政策について、外国人派遣事業については2人から6人に拡大したり、図書館司書を増員、プロスポーツ選手との交流事業行ったりしたと述べました。これは事実ですし、森井氏の教育に対する考えには賛同出来るものもあります。これは議会でも私が質問の中で触れました。が、だからと言って嘘をつくのは問題です。

また学力も上がっているということにも「数年前まで引き離されていたが、昨年は全国平均に近くなり、今年は札幌を超える」と述べました。確かに平成26年度当時の児童が平成29年度で実施した学力テストの経年比較では全国平均との差は縮まっています。そして子どもたちに対する教育施策が功を奏していることもあります。ただ今回の結果が良かったことを引き合いにして「札幌を超える」だなんて断言してしまっていいのでしょうか。ちなみに札幌市における調査結果では、全て全国平均を上回る数値となっております。

またこのほかにもトイレの洋式化や南小樽駅のバリアフリー化の実現についてもお話されたそうですが、どれも議会もしっかり予算を可決しております。ただし南小樽のバリアフリー化は実現したのではなく実現させるために現在実施設計中が事実です。さらに小中学校の椅子についても「ずっとボロボロだった」と批判し、自分が更新に取り組んだと述べました。確かにそれも事実ありますが、さすがに「ずっとボロボロだった」と批判するのはいかがかと思いますし、先ほど書きましたが耐震化や新築に合わせて更新してきたという事実もあるのですよね。

最後に、森井氏はウイングベイや協会病院の分娩再開についても触れ「大きな成果が出ているのに議会の理解が得られない。今の議会ではダメ。変わってもらうために、皆様にご理解をし伝えてもらい広げてもらいたい」と締めたとのことです。

確かに、森井氏時代に、ウイングベイのスポンサーが見つかったり、協会病院が分娩再開となった事実はあります。ただウイングベイに関しては自身のつながりで新たな弁護士を公費で雇うなど、新聞で明るい話題が出る前にすったもんだがあったこと。また協会病院の分娩再開についても並木病院局長ほか職員も頑張ってきたことも事実あります。

いずれにしましても、これまでも述べているように、森井氏が私がやりましたと豪語してきた政策については、議会も可決している事実があるとともに、森井氏だけで出来たわけではありません。それをいかにも議会が反対しているが、私はやりましたと嘘も含みながら吠えるのは大変遺憾に思うわけであります。

これがあまり事実を知らない若い政治家の方であれば致し方ないという見方もあると思いますが、森井氏は現職市長です。7月25日までは。なのに、街頭やある会合でこのような印象操作ばかりを続けるのは問題だと思っています。

森井氏が全て悪いということではありませんし、議会は200本以上の市長提出議案を可決・同意・承認しています。市民の皆様におかれましては、森井氏だけの話を鵜呑みにするのではなく、彼が言っていることが全部本当なのかどうかをご自身で調べてもらって事実をもとにした判断をしてもらえたらと思います。そうすることで、きっとこのたびの選挙は誹謗中傷合戦ではなく、もっともっと小樽のためになる政策論争につながっていくのではないかと思っております。

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Author: 安斎哲也

好きな言葉:為せば成る為さねば成らぬ何事も成らぬは人の為さぬなりけり

5 thoughts on “一ヶ月後には市長選挙です。嘘含みの演説で印象操作は止め政策論争を。”

  1. 事実と違うことを街頭で声高に‥‥大手メディアで問題にしてもらうべきじゃないですかね?
    そんなことを堂々と続けさせて誤った認識が広がり、再び彼を当選させるような事になったら「小樽」そのものが笑い者になりますよ。
    市議会はただでさえ「居眠り」や「過大な議員数」のイメージで批判されがちなのですから、違うものは違うとはっきり表明すべきでしょう。

    1. S様
      コメントありがとうございます。昨日、出馬表明会見をしたそうですが、今朝の道新の記事には、議会批判や私の指摘した内容については一切触れられておらず、公約のみが記述されていましたね。なので問題というか、もう相手にすることも紙面の無駄という判断なのかもしれません。ただし、ご指摘の通りで、議会が悪い、議会が反対しからやりたいこともできなかったと延々主張され、それを信じて投票してしまう市民がいるとなると残念でしかありません。
      まさに議会は悪いイメージ印象があるので、それも受け止めつつ議会側の主張もはっきりできたらいいのですがね。各議員の動向を見ても、フェイスブックで主張する方々が一部いらっしゃるのみで、もっともっと発言をして欲しいと思います。

      1. なまじ議会・議員側が反対意見を述べたとしても、穿った見方をされるであろうことは容易に想像がつきます。
        森井氏の発言については、やはり第三者の立場から分かり易い論評をして頂くのがベストだと思います。
        本来なら主要報道機関たる道新小樽版が率先して、市長発言とこれまでの経緯を比較した記事などを掲載してほしいのですがね‥‥一切触れませんか、そうですか‥‥

  2. 有権者の多くはネット環境とは程遠い情報弱者の老人です。そして、どれだけの人が市政に関心を持っているか。そう考えると、正しい情報を得られるのはごく一部の市民です。また、老人は文字を読みません。特に長文というだけで毛嫌いします。これは介護施設で働いる私の実感です。安斎議員におかれましては、できるだけ多くの市民に正しい情報を届ける手段にも工夫を凝らしていただきたいと願っています。

    1. バブー様
      コメントありがとうございます。
      ご指摘の点理解できます。すべてがそうではないとしても、いらっしゃるのも事実かと見受けられます。多くの市民の皆様に正しい情報を届けられる手段の工夫を頑張りたいと思います。

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