迫氏が新市長。反前職は3.6万票も、残る禍根。

前職の辞職に伴う出直し市長選における投開票が8月26日に行われ、迫俊哉氏が当選し新市長となりました。前職の市政運営に異を唱え3氏が立候補した結果、反前職票は36,491となりました。しかし、前職は19,518も得票しするとともに、この3年半の市政運営で除排雪制度はじめ公共交通、貯金取崩し財政など多くの禍根を残しており、これからがまさに正念場となろうかと思います。

3年半前の市長選の結果は、有効投票数62,930のうち、 森井氏38,1322、中松氏23,3683、吹田氏1,530でした。

今回は、有効投票数56,009のうち、迫氏26,351、森井氏19,518、鳴海氏6,027、秋野氏4,113でした。

前回は、市役所内部で政治資金パーティ券の売買が行われた事件に対する多くの批判を受け皿に、圧倒的な得票で前職が選ばれました。しかし、その後の市政運営では、議会答弁では虚偽発言・答弁拒否を乱発、利益誘導・論功行賞と疑われる除排雪制度の変更や人事などメディアに取り上げられるほど問題が発生。

にも拘わらず、来年4月の任期満了に伴う市長選に向けた対立候補の準備が整う前に、「新たな提案はことごとく反対」「副市長案をも理由なく否決」などと事実を捻じ曲げ、対議会の構図をつくって自ら辞職して出直し選挙を企てました。がしかし、その前職の訴えよりも市政運営が評価されず、反前職票として3候補で36,491と前職票の約2倍がNOを突き付けた格好となりました。

確かに前職の「相乗り」、「しがらみ」という言葉は嫌われやすいものです。特に「しがらみ」。そもそも「しがらみ」は、水流をせき止めるために木の枝や竹を横につなげて防ぐもの、もう一つの意味が引き留める、まとわりつくもの。後者の場合は悪い意味で取られます。でもこんな小さなまちでつながりがない人間はいないのではないでしょうか。逆にない方が何か人として欠落しているのではないでしょうか。

確かに、前職が敵視する過去の中では、バブル経済の名残で小樽でも公共事業が多く進められました。その中には失敗もありますが、今でも多く利用されている施設や公園もあります。

ただその後の不景気により国からその公共事業の補填を交付税で賄うという話が嘘に終わり、そして小泉政権下で三位一体の改革で16億円も削られたという負の外的要因によって、小樽市内では過去の市政運営に失望感が漂ってしまいました。そして前職派の方とお話すると、「また商工会議所だけ儲かる」という方がいらっしゃいました。

そんな誰が儲かる、儲からないではなく、小樽のために、誰がどう動いていくのか、そして金のない行政がどう小樽市の舵取りをしていくかの議論がまず先のはずでした。

迫氏のことを古い体質に戻すのかと批判する前職や市民の方もいましたが、逆に前職を支持する人たちの中にはもっと古い利権争いというマインドがはびこっていたのもかもしれません。まさに除排雪が一番わかりやすいでしょう。きめ細やかな除排雪を訴えていたのに、結局は業者目線であって、これまで関わってきていない業者が入札や業務委託に加われただけ。何も良くなっていないし、ただ分割することによる経費が増額しただけでありました。

迫氏の「小樽再起動」というキャッチフレーズは、体制だ体制じゃないとか、会議所が利益を持っていくだけとかではなく、まさに古い体質・考えから脱却する意味であると思っています。一時の高度経済成長期ならまだしも今はどれだけ民間の方々にご協力いただいていくかしかないです。行政が何をするかしないで儲かる儲からない話をしている方がナンセンスであろうと思います。なんせ、市役所には金がありませんから。さらに言うと、中松市政時代に貯めた貯金も前職時代に10億円取り崩してしまっています。

迫新市長に託された課題は山積しており、大変な舵取りとなろうと思いますが、その中においても、良いものは良い悪いものは悪い是々非々の立場で残された任期、小樽のために頑張りたいと思います。そして今こそ、一人ひとりが、小樽のために何が出来るか考え行動する時です。誰かがやってくれない、誰が悪いではなく、みんなで手を取り合って頑張りましょう。

なお、選挙中に各候補の政策を比較したブログを投稿しましたが、その中で、前職と鳴海氏が掲げた学校給食の補助についてです。私が頭の中にあった6,000万円の数字ですが、これは一人一律1,000円市が助成した場合の市の負担額でありました。言葉足らずで申し訳ございません。全額無料とした場合は年間2億5,900万円かかるとされています。お詫びして訂正します。大変失礼いたしました。

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Author: 安斎哲也

好きな言葉:為せば成る為さねば成らぬ何事も成らぬは人の為さぬなりけり

2 thoughts on “迫氏が新市長。反前職は3.6万票も、残る禍根。”

  1. 小樽の将来に日が差す状況となり、一市民として安心しております。
    新市長には、ある意味前市長が破壊した市議会や経済界、市内企業との信頼関係や協力体制の再構築、
    前市長が大判振る舞いし更なる悪化を招いた財政再建と、その手腕が問われるところですね。
    ただ、除雪にしろ何にしろ、前市長が一度決めた制度設計を通常に戻すのは、利害のある一部の市民、企業から
    相当な反発があるかもしれませんが、これぞ小樽の再起動として新市長の政治姿勢を貫いてほしいです。
    いくら命令だと言われても、前市長の誤りを正さず、ただ前市長のにゴマすり取り巻きと化し、
    悪政に加担し、おかしな許認可や制度設計を行った市職員も一掃され、本当に市民目線の職員が伸び伸びと
    仕事に張り合いをもって働き、小樽のために仕事に誇りをもって働く市役所職員を目指してほしいです。
    これからの小樽のために、前市長には小樽の未来を壊さないよう一市民として大人しくされることを切に願います。
    一人与党であった市議会議員さんも、本当に市民のためには何が必要か見極め、
    議会を空転させるような発言はされないことを祈ります。
    来年は市議会議員選挙ですが、小樽の未来を混迷させる方は立候補しないでいただきたいです。
    安斎議員、これからも有意義な情報発信をおねがいします。

    1. 潮陵OB様
      コメントありがとうございます。
      まさに仰る通りだと思います。前市長による財政支出はやはり今後も引き続いてしまうのもあると思いますし、除排雪もまさに一度制度設計したものをただ直すというのはご指摘の通りだと思います。だからこそ、わたしはずっと訴えているのは、どこに利益があるとかどうとかではなく、これから続く人口減少社会の中で、市全体を考えた除排雪路線の見直し基準の明確化をすべきだと思っています。これはこれからも訴えたいと思っております。
      また、ダメなものをダメだと言えず、暴走に加担した職員にはしっかり反省をして頂きたいと思っています。その議員の方もチェック機関というよりもただただ前職のイエスマンでしたので目覚めて前職のための議員ではなく市を考えた議員へと再考いただけたらと思います。さすればトンチンカンな発言もなくなるでしょう。
      来年は市議会議員選挙があります。色々な憶測があるのも承知しておりますが、まずはいただいた任期の中、変わらず情報発信はして参りたいと思っております。

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