広がる?有機農業。

JAさっぽろ経営企画室主催の公開講座「北大を散策しながら農協を考える」の第4回講座が、10月26日(土)、北海道大学内で開かれ、受講してきました。

同講座は2部構成で、第1部は北海道大学の総合博物館のガイダンス、第2部は講義「東アジア:日本・中国に広がる有機農業」でした。講義は、中国人の高ケイチン特任助教が講師となり、東アジアの中でも日本と中国を主軸とした有機農業の広がりが観点でありました。有機農業と認証する日本国の姿勢と取組み、制度について疑問が大きくなるものとなりました。

2017年度の世界における有機農地面積(69.85百万ha)の上位10ヵ国の指標(出典:The world organic agriculuture)の中で、世界一位のオーストラリアが35.65百万haに対し、中国は3,02百万haで、日本はたった9,956haの0.2%しかないとのこと。1年後の2018年の農林水産省のデータでも0.24%にしか増えていない状況であることが示されました。消費額は、世界の市場規模の92,074百万ユーロ(1人あたり12.2ユーロ)に対し、中国国内消費は7,644百万ユーロ(同5ユーロ)、日本は1,409百万ユーロ(同11ユーロ)。※1ユーロ120円:10月27日現在

 数値に合わせて、有機農業運動の発展について3段階でご説明がありました。1段階目は創成期とされ、2段階目の第二期に入ると第三者による認証制度の構築が進み、3段階目の現在は国連のSDGs(持続可能な開発目標)の達成目標の一つであるとのこと。創成期にこの有機農業について唱えた人が、私も議員時代に勉強したシュタイナー教育のルドルフ・シュタイナーであったことを知り有機農業についての考えを深めたくなりました。

とは言っても、現在の日本における第三者認証制度JASの壁の高さと文化として定着していない問題から、日本が有機農業を本気で推進しようとしているのか疑問を持たざるを得ませんでした。

 ただし、この課題の対応策として、第三者認証制度の代替案があり、それが国の姿勢や取組みではなく民民で広がっていることを学びました。参加型有機認証制度(PGS)と呼ばれ、地域に焦点を当てた有機農産物等の品質保証システムで、消費者と生産者によるネットワークと信頼関係によってなされるものであり、道内ではメノビレッジ長沼が実践しているとのこと。

日本国内の日本農林規格の農産品(1万ha)に加え、有機農業推進法に沿った農産物(1.3万ha)もあり、まずは、規格を取得することを目的にするのではなく、生産者と消費者が直接つながりお互いの信頼関係と農場独自・オリジナルで自慢出来るものをしっかり作るべきだという考えになりました。なお、当農場では環境型で取り組んでおり、野菜によっては農薬を使わないものもありますし、化学肥料の使用を最小限最低限に抑えたりもしております。

今回勉強させて頂いたことで、日本が本当に有機農業を推進したいのであれば、生産現場任せではなく抜本的に土壌改良をするなども必要であるなという思いにもなりました。勉強する機会を頂くことで視野が広がり日本の農業の問題や課題を感じ、そして現場で何が出来るのか、何をなすべきなのかを考えさせられます。これからも現場で行動しながら学びを深め、より一層北海道農業の活力になれるよう頑張りたいと思います。

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Author: 安斎哲也

好きな言葉:為せば成る為さねば成らぬ何事も成らぬは人の為さぬなりけり

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