積雪深一気に30cm増える 昨夜の降雪

12544753_1085345828173081_1981004094_o昨夜は今冬一番の大雪というくらいの降雪があり、昨日の夜中1時から24時までの1日で約30㎝も積雪深が増えました。この状況から市内各所で除排雪が行われましたが、森井市長がきめ細やかな除排雪体制を公約に掲げたこともあり、市民の皆様から「置き雪は変わらない」「きめ細やかなとは何か」などとたくさんのお声を頂きました。

まず、道路除雪について説明しますが、小樽市では、バス路線などの大きな道路を幹線道路「第1種路線」、次に補助幹線道路を「第2種路線」、そして生活道路を「第3種路線」とに分け、一定の降雪基準を設けてタイヤドーザーによる「かき分け除雪」という手法で行っています。

昨年度までの降雪基準は、「第1種路線」は降雪がおおむね10㎝、「第2種路線」は15㎝で出動していました。これに対し、森井市長は、「除雪出動態勢を15㎝から10㎝にし、すぐに出動できるよう、よりきめ細やかな除排雪に取り組む」と公約に掲げました。数字ばかりが独り歩きしていたことから、すべての路線の出動態勢を変えるという風に理解していた市民の方も多いようですが、15㎝から10㎝には「第2種路線」のことでありました。10年前の除雪制度変更の際に、この「第2種路線」の出動基準が10㎝だったところを15㎝にしたという経緯があったからということのようです。

なお、「第3種路線」の生活道路は、今年度も変わらず、圧雪管理となります。バス通りではない家の前の道路もきめ細やかに除雪されると思っていらっしゃった方も多いと思いますが、ご理解下さい。ただし、圧雪状態としていたとしても、わだち等によって交通障害が発生したときは出動されます。

これら基準の下、タイヤドーザーという車両で、交通障害が起きないよう、道路を走りながら雪をかき分けて車両が通れるようにします。これが全国各地でも同様の手法となっている「かき分け除雪」です。何キロもの道路に対し、限られた車両で一斉に道路確保のために除雪しなければならず、効率性という観点からもこの「かき分け除雪」が有用であるとされてきました。ただし、問題は、道路に積もった雪を歩道側にかき分けるため、家の前などに置き雪として残ってしまうのです。これが市民の皆様からの除雪に対する苦情の多いところとなっていますし、皆様のご協力なくしては避けられないものとなっています。

森井市長の「公約のきめ細やかな除排雪」の意図するところは、この「置き雪」の解消が含まれていたことが昨年の12月議会で明らかになりました。市民の皆様にとって「置き雪」がなくなることは、除雪体制の改善につながってくることになりますが、現状の「かき分け除雪」という手法では「置き雪」の解消は中々難しいものと思います。市長としては、出動回数を増やしたり、「押し雪場」を確保したりして解消するという考えもあるようですが、「かき分け除雪」のまま出動回数を増やしても、今以上に「置き雪」が残りますし、「押し雪場」の確保も住民の皆様のご協力とちょうど良いところに空き地がないと効率的な体制になりません。

ただし、お金をかければ別です。除雪してすぐに排雪すれば良いのです。が、小樽市のひっ迫する財政状況では、使えるお金は限られています。除雪はタイヤドーザーでかき分けるのですが、排雪は積込機械に加えダンプトラックで積んで運んで捨ててを何往復も行いますので、かなりお金がかかるのです。

平成25年度実績で、除雪作業単価は、1時間あたり18,270円で、第1種路線は31回、第2種路線は17回、第3種路線は7回除雪作業が行われ、除雪費の合計は4億6,100万円かかりました。

排雪作業単価は、1立米あたり平均494円で、内訳としては軽油1リットル122円、特殊運転手一人あたり15,300円、機械損料1時間7,080円などとなっています。排雪においては様々な状況変化があり一律にこの金額として当てはめられませんので一つの基準としてお考え下さい。その中で排雪費の合計は8億1,800万円かかりました。

このほかロードヒーティングなどの経費すべてを盛り込んで、平成25年度は15億6,325万1,000円となりました。小樽市の貯金額が17~19億円前後を推移しておりますので、何かあればすぐに貯金が吹っ飛んでしまうという状況です。市政執行には、様々な市民サービスのために税金が支出され、約550億円の会計から、生活保護費や医療助成費・保育所運営などにかかえる経費「扶助費」が171億と支出の3割で、さらに借金返済が61億円と1割あり、いわゆる義務的経費が異常に高い状況にあります。この限られた財源の中でいかに冬期間の住民福祉向上につなげられるか、頭を悩ませながらも最低限の除排雪体制を維持してきたというのが現状であります。

そこで、除排雪体制の改善を重点公約として掲げた森井市長が誕生し、新聞報道で様々な混乱があったと報じられましたが、最初の冬を今迎えています。先日までは、比較的穏やかな気象条件という雪の少ない年と同じような状況で推移しておりましたが、昨夜になって一気に降雪がありました。一年ですぐに変えることは難しいですし、市長の思う除排雪の問題点と私の思う現状の課題には乖離が大きくあります。が、北国に住まう方々にとって冬の生活に密接している除排雪への問題提起は評価をしているところであります。

私が思うのは、除排雪だけの問題を考えるだけでは駄目だと思うのです。この市の財政状況はもちろん踏まえながら、20万人もの人口がいた当時の住民分布の規模を維持し続けるべきか、将来の小樽地域の形をしっかり考えて大胆なまちなか居住策を打ち出していくべきかを考えていかなければなりません。今後、横長の小樽という行政区域にある水道や橋などのインフラ設備に対して廃止を含めた老朽対策とともに総合的な除排雪体制の見直し、少子高齢化によるさらなる扶助費の増加に対する抜本的な抑制策をとるなど、ただその目の前の課題解決だけに終始するのではなく、小樽の行政区域全体の将来の姿を市民の皆様と共通理解を図りながら進めていかなければならないと思っています。

今後もしっかり情報共有をさせて頂きながら活動して参ります。

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Author: 安斎哲也

好きな言葉:為せば成る為さねば成らぬ何事も成らぬは人の為さぬなりけり

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